年間休日100日って多いの?少ないの?年間休日の見方をご紹介
実は「普通」がよくわからない休日の数え方。ここでしっかり学んでおこう!
「土日休み」だったらみんな同じだと思っていませんか?
「おまえのところの会社、休みってどんな感じ?」
「え?普通に土日休みだけど」
「いいなー俺も土日休みの会社に転職しようかなあ」
こんな会話、大学時代の同級生と交わしたことありませんか?
「カレンダー通りの休み」「土日祝日休み」の人が多くはありますが、実は休日休暇については会社によって大きな違いがあるのです。転職活動では給与や残業時間に目が行きがちで、「だいたいどこも一緒でしょ?」という誤解の多い休日休暇をきちんとチェックしている人は少数派。
しかし、休日休暇が違えば、趣味や旅行に使える時間も変わってきます。
もちろん、人によっては「土日祝日休みでなくても、連続休暇が取れる会社が良い」など、チェックポイントが変わってくることもあります。ちょっとした表現の違いで実態が大きくことなる「休日休暇」について、まずは基本を押さえてみましょう!
参考:こんな業種でも土日休みの仕事ってあるの?ニッチな仕事をさがしてみよう
まずは法律からチェック!休日休暇ってどんな風に決められているの?
なんとなく「休日は、法律できっちりと決められている」とイメージされている方も多いのですが、実は法律で定められている休日についての条文は「労働基準法第35条1項:使用者は、労働者に対して、毎週少なくとも一回の休日を与えなければならない。2項:前項の規定は、四週間を通じ四日以上の休日を与える使用者については適用しない。」のたったコレだけなのです。
1年間は52.2週ですから、年間53日の休みがあれば、労働基準法はクリアすることになります。コレを読んで、「ウチは一日8時間労働で、週一しか休みもらえないのも仕方ないのか…」とがっかりされたあなた、あなたの会社は違法です。
休日について直接的に定めた条文は上記になりますが、もう一つ、「法定労働時間」との関わりがあります。法定労働時間とは、「労働基準法第32 条1項:使用者は、労働者に、休憩時間を除き 1 週間について 40 時間を超えて、労働させてはならない。2項:使用者は、1 週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き1日について8時間を越えて、労働させてはならない。」と規定されているものです。
もし、あなたの会社の所定労働時間(会社が法定労働時間の範囲内で自由に定めることができる労働時間)が1日8時間の場合、8時間×5日=40時間になるため、週に2日は休暇を取得させなければなりません。
「ウチの会社は週休一日」が可能になるのは、1日の所定労働時間が短く設定されているからです。週休1日にするための1日の労働時間は、月~金は1日7時間、土曜日は1日5時間というように設定できます。ほんの25年前までは、こういった会社のほうが圧倒的に多く、完全週休2日制が国家公務員に導入されたのが1992年、公立学校で導入されたのが2002年度のことです。
今でも昔と同じ所定労働時間のまま週休1日制を続けている会社も、少数になりましたが残っており、もちろん違法ではありません。「週に1日しか休みがない会社なんて、知らなかった!」ということがないように、しっかりチェックしなくてはならないことがわかりますよね。
「休みが少ない」って言えるのは、年間休日何日目から?休みが少なすぎるなら無理せず今すぐ転職しよう!
一つ目の目安は「年間休日」
「年間休日」という言葉はご存知ですか?
文字通り、「一年間に、何日の休みがあるか」を、日数で示したものです。「年間休日」でよく出てくる数字に多いのが「125日」「120日」「105日」というもの。それぞれの数字から読み取れる「休み方」について解説します。
【年間休日125日以上の休み方】
カレンダー通り、土日104日(52週×2日)+祝日(年によって平均15日~17日)+夏季休暇、年末年始休みがそれぞれ5~7日をあわせて長期連休が取得できる。
【年間休日120日の休み方】
カレンダー通り、土日祝日休み、+祝日(年によって平均15日~17日)、カレンダー以外の独自の休暇はなし
【年間休日105日の休み方】
所定労働時間が8時間の場合の労働日数の限度。週2日のサイクルで休日を取得する。毎週水曜日+日曜日など
【年間休日85日の休み方】
所定労働時間が1日7時間20分の場合の労働日数の限度。週休2日(土日)ただし最終土曜日は出勤など
年間休日日数から見えてくる休み方、みなさんもぜひ確認してくださいね。
休日の制度名を確認しよう!
転職サイトやハローワークの求人票などの休日休暇欄。「週休2日制」「シフト制」などの記載がありますよね。なんとなくコレだけを見て、納得されている方も多いです。
しかし、これらの表記だけでは実際の休日休暇について判断することはできません。
一般的によく使用される制度名について、一つずつ確認していきましょう!
【休日の制度名】
週休制…週に1日休みがある
週休2日制…月に1回以上週2回の休みがある。週1回の休みの週もある。
各週休2日制…隔週で週2回の休みがある。週1回の休みの週もある。
完全週休2日制…毎週2日の休みがある
◎勤◎休制…◎日出勤→◎日休みを繰り返す
◎週◎休制…◎週の間に◎日休みがある ※シフト制とも表記されます
いかがでしたか?
「完全週休2日制=土日祝日休み」ではありません。
また、「週休2日制」は特に誤解をしやすい制度名になっています。必ず実際のところをチェックしてください。
世の中の会社はどれくらい完全週休2日制を導入しているの?
厚生労働省が調べている「平成 28 年就労条件総合調査」に、「主な週休制の形態別企業割合」という調査があります。実際の休日制度の導入状況を見てみましょう。
【休日制度の導入割合】
週休1日制又は週休1日半制…6.8%
完全週休2日制より休日日数が実質的に少ない制度…34.5%
完全週休2日制…50.7%
完全週休2日制より休日日数が実質的に多い制度…8.0%
いかがでしたか?
完全週休2日制以上の休日日数を導入している企業が合計58.7%と、過半数の企業が完全週休2日制を導入しています。
そのため、年間休日100日を1つの目安で考えると、年間休日が100日以下の会社は世の中の多くの会社よりも休みが少ないということになります。
しかし一方で、「土日祝日休みに加え、夏季休暇、年末年始休暇などの長期休暇がある会社」は全体の8.0%と、まだまだ少数派であることもこのデータから見えてきます。
「トヨタカレンダー」のように、「完全週休2日制だけど祝日は関係なく出勤する。5日出勤2日休みを基本的に繰り返すが、夏期休暇と年末年始、GWは最長10日連続の長期休暇で年間休日120日」という会社、変形労働時間制で1日15時間勤務して月11日勤務、実質月19日~20日は休み、という会社もあります。
どのような休日休暇スタイルがよいのかによって、楽な仕事や暇な仕事、ホワイト企業の業種や職種が限られることもあります。
あなたに一番ぴったりあう「休日スタイル」を、じっくり考えてみてくださいね!
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